伝統芸

日本舞踊・尾上流をはじめ、唄、三味線、鳴物(笛や小鼓、大鼓、太鼓)――。名前の通り、舞妓・芸妓は日々の稽古を積み重ねて芸を磨き続けます。もてなしのプロフェッショナルたちは、日本の伝統芸の大事な担い手でもあります。だらりの帯が特徴の舞妓は、かんざしからおこぼまで優れた伝統工芸品を身にまとっています。

  • 日本舞踊と音楽

    長唄、地唄、常磐津、清元――。日本舞踊は「純邦楽」というジャンルに分けられる、伝統的な三味線音楽の美しい旋律に合わせて踊ります。

  • 舞踊の3要素

    水平的な動きの「舞」、跳躍運動が特徴の「踊」、日常的な所作を取り込んだ「振」。舞踊はこれら三つの要素が織り込まれています。

  • 曲に寄り添う

    四季の移ろいや男女の恋心、能や歌舞伎などで人気を博した物語など、古典の名曲を楽しむことができます。

  • 踊ることの楽しさ

    舞妓さんが最初に習う「京の四季」や「祇園小唄」にはじまり、芸妓・舞妓は様々な曲を舞うために日々、稽古を重ねます。

舞妓と芸妓について

花街を目指す女性の多くは中学卒業後、約1年間、「仕込みさん」と呼ばれる見習いをします。屋形(置屋)での住み込み生活で礼儀作法やしきたり、踊りなどを覚え、舞妓デビューの「お店出し」を迎えます。着物姿が、伝統芸が、街が好き、と舞妓への憧れは様々です。

舞妓

舞妓の美しい髪型は地毛で仕立てられています。年少時の「割れしのぶ」にはじまり、経験に応じて日本髪を結います。そして、肩上げされた色鮮やかな着物、歩く度に揺れるだらりの帯、素朴な音を鳴らす「おこぼ」……。華やかな衣装をまとう舞妓は、少女らしさのシンボルです。

芸妓

名の通り、洗練された伝統芸で人々を魅了するのが〈芸妓〉。舞台やお座敷などでは舞妓と違って、地毛ではなくかつらをつけて、シックな着物をまといます。舞妓をリードして、上質なもてなしの時間をつくりだします。


愛らしい姿から大人の女性へ――花街の女性として数年を経た舞妓は、赤から白へと「襟替え」を行い、芸妓となります。見た目の華やかさから目を引く舞妓とは異なり、芸妓の美は日々積み重ねた稽古や所作。落ち着いた着物が、内面から湧き出る美しさを一層引き立てます。